10月の仮想通貨(暗号資産)ビットコイン(BTC)の月足チャートは、2017年12月以来初めて、13000ドルを超えて終値を迎えた。これは日足と週足のローソク足とともに全て重要なレジスタンスを超えたことを示している。
トレーダーはしばしば、資産の長期やマクロトレンドを評価するために、月足の対数チャートを使用する。月足チャートでは各ローソク足は月の取引活動を示しているため、取引活動の長期期間の動きを知ることができる。
月足チャートは週足チャートと同様に主要な高いタイムフレームチャートの一つとして捉えられている。月足チャートで13000ドルといった重要なレベルを超える明確な上昇は、テクニカル的に重要ラインの突破だと考えられる。

(出典:トレーディングビュー「ビットコインの月足チャート」)
13000ドルの突破は、2万ドルが近いことを意味
既報のように、アーク・インベストのキャシー・ウッド氏は、13000ドルの重要性を強調した。
アーク・インベストで110億ドルの資産を運用するウッド氏は、13,000ドルから20,000ドルの間にはほとんど抵抗がないと述べている。これは、ビットコインが高タイムフレームのチャートでブレイクアウトした場合、新たな記録的な高値に上昇する確率が高くなることを意味している。ウッド氏は次のように語っている。
「13,000ドル(レベル)が重要なのは、もしそこを突破することができれば、テクニカル的にはほとんど抵抗がなく、おそらく2017年後半に見たピークに戻ることになるだろうからだ。つまり、20,000ドル前後だ。ただ、これが実現するかどうかはわからない。新たな取引レンジにとどまる可能性があり、最近の6~10よりも少し高い水準で推移する可能性がある。もしかしたら、10,000ドルから13,000ドルのレンジに入っているかもしれない。とはいえ、ブレイクアウトだ。」
ビットコイン価格は2017年に20,000ドル、2019年には13,970ドルに達したが、月足のローソク足が13,000ドルを超えてクローズすることはなかった。これは、ビットコインが両ピークの間に反落を見たためで、その後、市場は低迷したためだ。
最近の上昇はより持続可能な階段状の上昇トレンドを示しており、特に楽観的に見える。価格が上昇するに連れて、明確なサポートレベルが確立され、安定した上昇につながっている。
短期的に何を期待?
当面の間、トレーダーは小規模な反落を想定している。テクニカル的にはビットコインの月足チャートは主要な短期の移動平均線の上で大幅に上昇した。
「Loma」の偽名で知られる仮想通貨トレーダーは、ビットコインは13100ドル付近まで下落し、上昇が再開する可能性が高いと考えている。ビットコインの月足チャートの5日移動平均線は12,256ドルにあるので、13,000ドル台後半まで下落すれば、上昇のために健全な状態になるという。
同様に、アムステルダム証券取引所のフルタイムトレーダーであるマイケル・ファン・デ・ポッペ氏は12000ドルよりも下落する可能性を指摘している。
既報のように、11月にビットコインが反落するれば、アルトコイン市場にさらに圧力がかかるだろう。ビットコインは仮想通貨市場からのボリュームを吸い取ってきたため、もしビットコインが下落すれば、アルトコインへの売り圧力が強まるだろう。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン