ビットコイン(BTC)は9万3000ドル付近で反発が止まり、より深い調整に入る初期サインが点灯している。最新の分析では、現在の市場構造が2022年第1四半期──弱気市場が始まった局面──とますます似てきていると指摘された。
オンチェーン指標が弱気入りを示唆
オンチェーン分析企業グラスノードによれば、ビットコインは真の市場平均(現在8万1500ドル付近)でサポートをみつけている。
真の市場平均もしくはアクティブ投資家価格は、マイナーを除いた非休眠コイン全体の取得コストを示す。
グラスノードは最新レポートで次のように述べた。
「この水準は、軽度の弱気局面と深い弱気市場を分ける境界線になりやすい。現在の価格はかろうじてこのライン上にあるものの、市場構造全体は2022年第1四半期の動向を再現しつつある」
実際、2022年は1月22日から5月5日まで同水準を上回って推移したが、5月6日に下抜けると、価格はさらに61%下落し、11月には1万5500ドルまで沈んだ。
この状況は供給分位別取得原価モデルでも裏付けられている。このモデルは供給量の大きいコイン群の取得価格を追跡するもので、ビットコイン価格は11月中旬以降0.75分位を下回り、現在の水準では供給の25%以上が含み損となっている。
グラスノードは次のように分析した。
「これは、トップバイヤーの投げ売りリスクと、売り手枯渇による底打ち期待の間で非常に脆い均衡を生んでいる。市場が0.85分位(約10万6200ドル)をサポートとして取り戻すまで、マクロショックに対して極めて敏感な状態が続く」
クリプトクオントのブルスコア指数もこれを補強している。同指数は8月以降急落し、10月には40を割り込んだ。現在は0〜20のエリアにあり、2022年1月と同様の弱気ゾーンが続いている。
弱気フラッグのターゲットは6万9000ドル
トレーディングビューのデータによれば、ビットコインの最新の反発は9万3000ドルの強力なレジスタンスで跳ね返された。
この水準は今年の始値と弱気フラッグの上限に相当する。
一方、フラッグ下限の9万1000ドルを割り、終値ベースで下抜けが確定すれば、新たな下降トレンドが始まり、弱気フラッグのターゲットである6万8150ドル、もしくは2021年の前回史上最高値帯へ向かう可能性がある。下落幅としては27%に達する計算だ。
相対力指数(RSI)を含むモメンタム指標も40付近で弱く、市場は依然として下方向が優勢となっている。
なお、この弱気パターンは、強気派が価格を9万6000ドル以上へ押し上げ、コインベース・プレミアムがプラスに転じることで無効化される可能性がある。
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