ビットコイン(BTC)の価格は、強気相場となるか弱気相場となるかの分水嶺にある。過去1週間、ビットコインは1万ドル突破に向けて苦戦している状況だ。

19日にはビットメックスで取引エンジンに問題が発生して1時間近く停止した。 ビットコインは1万ドル突破を試み、価格は9900ドルまで急上昇した。しかし、この動きは長く続かず、再び下落。BTC価格は9800ドル以下に推移している。

さらに19日にはビットコインのマイニングの難易度は6%低下した。ブロック報酬の半減期によって、現在のビットコイン価格が原因で操業を停止している一部マイナーも、難易度調整後にビットコインマイニングに復帰する可能性もあるだろう。

出典: Coin360

ビットコインは現在、「ルビコンをわたる」瞬間にある。一部のトレーダーは、ビットコインが1万200ドルに回復し、さらに1万500ドルを突破できれば、強気トレンドになると考えている。一方で、別のトレーダーは、8900~8550ドルのサポートゾーンを下回ると、2020年の残りの期間、長期的に価格が横ばいになるとみている。

日足チャートを見ると、ビットコインは徐々に上昇し、上昇トレンドラインを上回っていることがわかる。現在、BTC価格は4時間枠や1時間枠で「ペナント」のパターンが続いている。このペナントから強力に突破できれば、BTC価格を1万200ドルに押し上げることになる。

出典: TradingView BTC/USDTデイリーチャート

ゴールデンクロスは強気につながるか?

今週の仮想通貨メディアでは、50日間移動平均線と100日間移動平均線とのゴールデンクロスに注目が集まっていた。

This week crypto media has given much attention to the impending golden cross between the 50-day and 100-day moving average which is expected to occur within the next few days. Data from Cointelegraph Markets shows this would be the seventh time the moving averages have converged in Bitcoin’s history. 

通常、トレーダーは移動平均線のクロスを強気シグナルと解釈しており、ビットコイン価格の買い圧力が増す可能性がある。このため、ビットコインが1万ドルを突破し、短期的に1万200ドルを試す展開になるとの期待する声が多い理由だ。

ただゴールデンクロスの後に力強い上昇が続くとは限らないことに注意が必要だ。2月19日のゴールデンクロスのケースでは、その後1ヶ月も経たないうちに、3月13日に3700ドルまで暴落することになった。

BTC USDT 4-hour chart. 出典: TradingView BTC/USDT 4時間チャート

短期的には、ビットコインがペナントから抜け出し、9900~1万ドルのレジスタンスゾーンを突破できるかどうかをトレーダーが注目している。1万71ドルを超えることができれば、ビットコインは1万200ドルまで上昇する道が切り開かれるだろう。

2020年の高値である1万500ドルまで到達すれば、BTC価格は1万9800ドルからの長期の下降トレンドラインを上回ることになる。これは、多くのトレーダーが待ち望んでいる新しい強気サイクルにつながるとみられている。

一方、弱気派の観点からは、9900~1万ドルのレジスタンスゾーンで繰り返し拒否されると、ビットコインが下落する可能性が高くなる。9600ドルを下抜ければ、次のサポートは8900~8550ドルになる。さらにこのサポートを下抜けてしまえば、7438~7200ドルまで下落する恐れがある。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン

ここに表示された見解および意見は、著者のものであり、必ずしもコインテレグラフの見解を反映するものではありません。すべての投資とトレーディングにはリスクが伴うため、意思決定の際に独自の調査を実施する必要があります。