ブロックチェーン上の不正取引追跡を手がけるチェイナリシスは、今年上半期の違法オンライン市場での仮想通貨ビットコインを使った取引が5億1500万ドル相当(約550億円)だったとのリポートを発表した。このままのペースが続けば、ピークだった2017年の8億7200万ドルを超える可能性があると予測している。7月2日にブルームバーグが報じた。
違法オンライン市場での利用は2017年にピークを迎えたものの、今年は相場が回復してきたことを受けてダークウェブ上での流通額が増えている。
チェイナリシスによると、違法市場ではロシアのダークウェブ「ヒドラ」での取引が最も大きく、麻薬が多く取引されている。ヒドラではビットコインが最も多く使われ、ついで、匿名仮想通貨のモネロ(XMR)が多いという。
取引額は増加している一方、違法市場でビットコインを使った取引量はビットコイン全体と比較すると減少傾向にある。チェイナリシスのハンナ・カーティス氏によると、2012年にはビットコインの違法取引は全体の7%ほどを占めていたが、現在は1%未満まで減少しているという。