仮想通貨ビットコイン、さらなる下落の場合に意識すべき押し目買いゾーンとは?

ここに表示された見解および意見は、著者のものであり、必ずしもコインテレグラフの見解を反映するものではありません。すべての投資とトレーディングにはリスクが伴うため、意思決定の際に独自の調査を実施する必要があります

ビットコイン/ドルは前回の記事で長期的なターゲットは$24000~28000としつつも、6月28、29日のG20とビットコイン先物限月終了日の前後では大きな動きに注意することと、どこかのタイミングで大きな調整が入る可能性を指摘したが、G20と先物限月終了日前に大きく下落する格好となった。

ここ最近の傾向では先物限月終了日の約2日前は相場が大きく動くことが多い。Cboeが先物取り扱い中止をしたために、今後、大口の先物取引はCMEに集中することが予測されるために、先物限月終了日は最も注意すべきイベントの一つだろう。

6月26日を境に起こった大幅な下落の原因は大口の利確や大手取引所のコインベースなど複数の取引所がサーバーダウンして一時的に機能が停止したためなどと囁かれているが、これは後付けであり、世の中にニュースが出た時には手遅れになっていることは多々ある。

相場ではダウ理論という有名な理論があるが、この理論では「テクニカル分析はファンダメンタルズを織り込む」という重要な考え方がある。

これを簡潔に説明するとファンダメンタルズ(ネガティブニュースやポジティブニュース)が出て大きく動く前に、その後に出るファンダメタルズの方向にテクニカルの売買シグナルが出るということを提唱しており、これは相場の世界では非常に機能する考え方だ。

つまり、テクニカル分析を学べばニュースが発表される前に1歩先に市場を予測することが可能であるということだ。

実は今回、ビットコインが下落する前にもトレード帝王学会員に配信済みだったがテクニカルの利益確定シグナルが先行していた。

そのテクニカルサインとは移動平均線乖離率だ。

移動平均線乖離率とは名前の通り、移動平均線から価格がどれくらい乖離しているのかを見るもので、この乖離率を算出した上で過去に意識された乖離のパーセンテージを視覚化し、過去に何度も意識された乖離水準を利確のシグナル(売買シグナル)として捉えるものだ。

今回の大幅下落前に、短期、中期、長期のすべての移動平均線乖離で過去最大レベルで上方乖離しすぎの水準に到達していた。(図1参照)

つまり、これは買いで入っているのであれば利確のシグナルであり、その逆を言えば売りのシグナルでもある。

(図1 6月26日の下落前に発生していた売りシグナル ※棒グラフが乖離率)

現在のビットコイン/ドルは月足レベルではまだエリオット波動上昇3波目なので中長期的には上昇傾向維持の状態であり、日足レベルではエリオット上昇5波終了後の調整ABCの局面に入っている。

一旦下落して約$9720でプルバックしている状況であるために、既に調整が完了した可能性もあるが、セオリー通りの綺麗な調整ABCを形成したわけではないので、もう一段下落する可能性も視野に入れておくべきだろう。

2017年のバブル時の上昇では大きな調整をつけた場合は約30%か、40%、どちらかの下落調整が入り、再び上昇した。

もし、これと似たようなことが起こるのであれば30%の下落に留まるのであれば$9720からのプルバックで既に調整は完了したことになるが、40%の下落調整となると$7996~8203まで下落することになるために、まだ下落の可能性は捨てきれない

現在のプルバック(一時的な後退)がどこまで続くかにもよるが、意識すべきレジスタンスゾーンは$11853~12280と$12941~13310。

この2つのゾーンからの転換には注意が必要だ。もしこの2つのゾーンで上値を抑えられて下落転換してきた場合に意識すべき押し目買いゾーンは以下の通り。

  1. $9712~10369($13788の高値から約30%下落した地点)
  2. $8796~9243(綺麗な調整ABCの着地点+ダイアゴナルトライアングルライン(斜行三角形)の下限)
  3. $7996~8203($13788の高値から約40%下落した地点)

現物での押し目買いを考えるのであれば2か3まで引き付けて下値のかたさが確認できるのであれば買いを検討していくのがいいだろう。

買い逃したくないのであればこの3つのゾーンで分散的にドルコスト平均法で買うのも一つの手だ。

あくまで想定だが、今のところは以下の3つのようなシナリオをイメージしている。

(図2 想定シナリオ)

著者 トシムリン
トレード歴14年の現役為替トレーダー。20歳の頃から専業トレーダーとなる。6年間はトレードが上手くいかず一時借金を背負ったが、研究と分析を積み重ねて独自手法を編み出し、7年目からプラス収益となり、そこからは安定的に利益を出し続けている。一般投資家が持ちえないマーケットの内部構造を多角的に分析して市場を予測していくことが得意分野。 分析能力と育成能力に定評があり、トレード教育によって多くの常勝トレーダーを輩出している。