ビットコインキャッシュ(BCH)を小売店で利用する人の数が減ってきているとブルームバーグが20日報じた。ビットコインから分裂して1年が経つが、普及に向けて苦戦が続いている。

 ブルームバーグによると、このデータは米ブロックチェーンデータ分析会社チェインアナリシスが、ビットペイやゴーコインなど世界の17の仮想通貨決済業者から決済情報を集めて分析したもの。ビットコインキャッシュの取引量は、3月には1050万ドルあったものの5月には370万ドルまで減少したという。チェインアナリシスのエコノミストは、ブルームバーグの取材に対して次のように答えた。

 「ビットコインキャッシュを使っている人は少なくなっている。保有している人も減っている」

 このエコノミストは、ビットコインキャッシュの所有者が集中していることが背景にあるのではないかと指摘。「ビットコインキャッシュのほぼ56%が67のウォレット」によってコントロールされているほか、1万~10万ビットコインキャッシュが2つのウォレットによって保有されているという。このため「最も裕福な保有者が商業サービスに向けのアクセス数の多くを占めている可能性がある」という。

 ビットコインキャッシュは1年前にビットコインから分裂して誕生。今年、ビットコインキャッシュの価格は75%ほど下落している。

 

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