ビットコイン(BTC)の弱気派は、先物市場での建玉の停滞、ロングとショートの不均衡といった指標から、半減期後も1万ドル以下が続くと考えている。

ビットコイン先物取引所での建玉停滞

ビットメックス、バイナンス・フューチャーズ、バイビットといった先物取引所ではビットコイン先物契約の建玉が停滞している。

5月10日、ビットコインの半減期直前にBTC価格が9,570ドルから8,100ドルに急落した時、ビットメックスでは1時間で約2億ドル相当のロングポジションが清算された。これにより、ビットメックの建玉は大幅に減少した。多くのロング契約が清算されるか、ポジション調整を余技なくされたためだ。

5月14日、ビットコインの価格は9,900ドルで同様に反落し、9,200ドルまで下落した。この急落により、4200万ドルが清算された。5日間で、ビットメックスだけで少なくとも2億7000万ドル相当のロングが清算された。

(出典: Tradingview ビットコインは1万ドル直前で反落)

これにより、先物市場で投資家のトレード参入意欲は低下したように見える。1万ドルに近づくにつれ、売り圧力が激しくなり、買い手側では疲労が蓄積している可能性がある。

ロングとショートの不均衡

ビットフィネックス、バイナンス・フューチャーズ、ビットメックスの3つの主要な先物取引所で、ロング契約の総建玉の約72.37%を占めている。

5月15日時点で、約6億6170万ドル相当のロングポジションがオープンとなっているが、ショートポジションは2億5200万ドルしかない。ロングとショートでは大きなギャップが存在することにより、ビットコインがロングスクイーズに対して脆弱になる恐れがある。

出典: Blockwhisperer 市場でのビットコインのロングとショート

過去1週間、ビットコインは短期間で複数回のロングスクイーズに直面した。それでも、市場は依然としてロングに大きく振られており、それは9000ドル台半ばに多くの流動性があることを意味している。

弱気のダイバージェンス

相対力指数(RSI)は、ビットコインが買われ過ぎか売られ過ぎかを示す指標だ。

「CryptoCapo」として知られるテクニカルアナリストは、ビットコインのRSIが低下する一方で、価格が上昇している場合、弱気のダイバージェンスとみるべきだと指摘している。

弱気のダイバージェンスが現れれば、大幅な調整が発生する可能性がある。.

出典: CryptoCapo

先物市場とスポット市場の両方でのRSIの低下とビットコイン取引高の減少により、短期的にモメンタムが弱まる可能性がある。

1万ドル近くでの流動性

規模の大きなトレーダーにとって、比較的小さな市場での流動性が鍵となる。クジラは極端に低い価格もしくは高い価格で流動性を求めるため、ビットコインの価格は通常、極端なサイクルで変動する。

ビットコインの価格が9000ドルから1万ドルの範囲で上昇し、その後すぐに反落するとき、主にOKExとビットメックスが大量の売り注文が発生した。

大量の売り注文とわずか5日間で2度の急反落は、継続的な下降トレンドの確立が増していることを示しているだろう。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン