著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
11月第4週(23日〜29日)のビットコイン(BTC)対円相場は7,237円(0.38%)高の1,893,989円と8週続伸。為替の影響でBTC対ドルの週足は、海外主要取引所で1.07%〜1.34%ほど下落し、18,100ドル台後半から18,200ドル台前半で終値をつけた。
先週のBTC相場は、アルトターンで資金がアルトコインに流れ、週明けから190万円手前の水準で揉み合う展開が続いたが、24日には早くもアルトドレインでBTCに資金が戻り、相場は2017年1月8日ぶりに心理的節目の200万円にタッチ。一方、その後は目標達成感から利食い売りが優勢となると、26日には海外取引所への大量のBTC送金が確認されたことや、米国での暗号資産(仮想通貨)ウォレット規制観測が出たことで更に売りが加速。すると、相場はロングのロスカットを伴い急落し、一時は前週の上げ幅をほぼ掻き消す勢いで170万円まで押した。
26日の相場は終値ベースで今年2番目に大きい下げ幅を記録したが、直近2ヶ月ほど相応に速いペースで上値を追っていただけあって、この日の急落で市場も少し冷静さを取り戻すと、170万円〜175万円エリアで相場は買い支えられ、週末には反発を開始。29日には半値戻し水準となる185万円の奪回にも成功した(第2図)。
第1図:BTC対円チャート(1分足)、前日平均値・4本値、騰落率、出来高 出所:bitbank.ccより作成
第2図:BTC対円チャート 1時間足 出所:bitbank.ccより作成