著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
10日のビットコイン(BTC)対円相場は751円(0.05%)安の1,610,003円とほぼ横ばい。ファイザーのコロナワクチン朗報で荒い値動きとなった前日から一変して、昨日の相場は160万円周辺の踊り場で揉み合う展開に終始した(第2図)。
コロナワクチンの報道を受けた前日にBTC相場は、初動で米指数先物の上昇に追随し165万円を目指すも、金相場の急落とドル高に耐えきれず反落。一方、この日は安全資産とされる円が対ドルで安値を広げたことで、対ドル市場が価格形成を主導するBTCは、対円では下げ幅限定的となり、ドル買いの流れが一服すると157万円で切り返し、終値は前日比0.74%高の1,610,754円とした。
昨日は金相場反発、ドルは子甘く、米株がまちまちとなる中でBTCは様子見。高リスク資産でありながら金相場との相関も持つBTCは、やや困惑模様で方向感を示せずにいる。
第1図:BTC対円チャート(1分足)、前日平均値・4本値、騰落率、出来高 出所:bitbank.ccより作成
第2図:BTC対円チャート 1時間足 出所:bitbank.ccより作成