著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

20日のビットコイン(BTC)対円相場は420,292円(10.43%)高の4,448,399円と大幅反発し、200日移動平均線が走る427万円を回復。米時間には前日の下げ幅を解消する場面もあった。

東京時間のこの日の相場は押し目買いで反発。19日のパニック売りが一服したことや、イーロン・マスク氏が、テスラがビットコインを保有し続けていることを示唆したことや、キャシー・ウッド氏が従来の1BTC=50万ドル到達予想が不変だとしたこともあり、暗号資産(仮想通貨)界隈ではお決まりの「Buy the Dip(=押し目で買え)」が入った格好だ。欧州時間に入ると15分足の200本移動平均線で綺麗に戻り売りが入り一度失速するも、対ドルで心理的節目の40,000ドル水準(≒435万円)で粘り腰を発揮し、米時間序盤に一段高。この日発表された米新規失業保険申請件数が44.4万件とパンデミック下で最低水準を3週連続で更新したこともリスクオンを助長し、相場は前日の下げ幅を1日で帳消しにし470万円にタッチした。

しかし、バイデン政権の税制改革案の中に10,000ドル以上の仮想通貨送金の内国歳入庁(IRS)への報告義務が盛り込まれたことや、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が仮想通貨が既存の金融システムにもたらす潜在的なリスクを指摘したことが嫌気され、ビットコインは一時420万円まで反落。その後はジリジリと値を戻していったが、NY時間の高値460万円周辺では上値を重くしている。

第1図:BTC対円チャート 1分足 出所:bitbank.ccより作成

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本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限らない。