著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
23日のビットコイン(BTC)対円相場は1,098円(0.02%)安の5,912,936円とほぼ変わらず。前日の下落を受けて安値で拾う動きが見られたが、円高の影響もあって終値でこの日のプラス圏回復にはいたらなかった。
東京市場のこの日の相場は、下降トレンドライン(第2図内紫線)と16日安値の584.2万円を試す展開となるも、安値拾いの買いが入り、対ドルで節目53,000ドル水準で綺麗に反発。その後もNY市場序盤まで自律反発の様相で607万円付近まで値を戻した。
一方、NY市場終盤にかけて相場は反落。ドイツの新たなロックダウンや、イエレン米財務長官のインフラ投資に関わる発言を受けてリスクオフムードが広がり、これがビットコイン相場にも波及した格好だ。また、昨日はパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が「破壊的なインフレ」は起きないとの考えを示したことも、市場が予想するインフレ率(ブレークイーブン・インフレ率、BEI)を抑える切っ掛けとなり、ビットコイン相場に水を差した模様だ。
第1図:BTC対円チャート 1分足 出所:bitbank.ccより作成
第2図:BTC対円チャート 1分足 出所:bitbank.ccより作成