著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
9日のビットコイン(BTC)対円相場は263,105円(4.63%)高の5,951,105円と5日続伸。相場は短期レンジの上方ブレイクに成功し、およそ2週間ぶりに終値で590万円を奪回した。
週明けからのリスク選好度改善に加え、ノルウェーのエーカーグループが新子会社を設立し1,170BTC(≒70億円)の購入を発表したことや、ブルームバーグのアナリストがビットコインが貴金属にとって代わって価値の保存手段として地位を高めているとの分析が追い風となり、BTCの対円相場は8日にレンジ上限の554.5万円の上抜けに成功。9日の東京市場時間には一段高となり、590万円台に乗せた。
その後の相場は騰勢を緩め、対ドルで節目54,000ドル(≒587万円)を挟み込む展開となるも、ギャラクシーデジタルのビットコイン上場投資信託(ETF)がこの日カナダで上場したことや、経済協力開発機構(OECD)の本年世界経済予想の上方修正などが材料視され、相場は徐々に安値を切り上げていった。
第1図:BTC対円チャート 1分足 出所:bitbank.ccより作成