著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
11日のビットコイン(BTC)対円相場は81,234円(1.98%)安の4,022,765円と反落。12.19%上昇した前日の勢いは続かなかったものの、終値で心理的節目の400万円を維持し、対ドルでは36,000ドル台中盤での推移となっている。
アジア時間のビットコインは中国の新疆ウイグル自治区と青海の暗号資産(仮想通貨)マイニング排除を受けたハッシュレートの低下が嫌気されジリ安となり、400万円割れを試す展開。しかし、欧州勢参入後に相場は一時397万円付近まで押すも、バーゼル銀行監督委員会が、銀行による仮想通貨保有に対し最低1,250%の自己資本要件を提案したことが、銀行による仮想通貨保有にGOサインを出したと意識され420万円まで反発。その後は戻り売りが入るも、5月の米消費者物価指数(CPI)がまたも市場予想を上回り底堅く推移した。
一方、米株がこの日の高値から反落するとビットコインも連れ安。主要3指数はその後反発し、S&P総合500種指数は史上最高値で引けたが、ビットコインはアルトコインの売りやコインベース株の下落に連れる形となり引けにかけて欧州時間の上げ幅を完全に吐き出し392.5万円まで押した。足元では、対ドルで節目36,000ドルで押し目買いが入り402万円付近での推移となっている。
第1図:BTC対円チャート 1分足 出所:bitbank.ccより作成