著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

先週(2020年12月28日〜2021年1月3日)のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比690,034円(25.41%)高の3,406,033円と、怒涛の年末年始ラリーを繰り広げ、心理的節目の300万円を大きく上回り3週続伸した。2020年の相場は年間で280.77%上昇し、半減期のあった年としては過去最高の上昇率を記録した。

先週は、トランプ米大統領が一度は署名を拒否した追加経済対策と歳出法案に署名したことで、年末からの連邦政府機関閉鎖に対する懸念が解消したことに加え、英国での新たなコロナワクチン承認や、中国で初の国産コロナワクチン承認もリスク選好を後押しした。また、31日には米投資顧問会社のヴァネックが、ビットコイン上場投資信託(ETF)組成許可を米証券取引委員会(SEC)に申請したことも材料視され、年末のBTC相場は300万円突破に王手を掛ける展開となった。

昨年クリスマス直前には、世界でETF大手のブラックロックがブロックチェーン人材の募集を開始したことも注目されており、2021年は遂にビットコインETFが誕生する年となるか、バイデン政権下でのSEC局長人事と合わせて今年の注目材料の一つとなろう。

第1図:BTC対円チャート(1分足)、前日平均値・4本値、騰落率、出来高 出所:bitbank.ccより作成
 

続きはこちら

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限らない。