著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

先週(14日〜20日)のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比447,262円(22.5%)高の2,434,655円と、2017年12月7日につけた史上最高値の240万円を終値で更新。また、週足は今年一番の上昇率を記録した。週末の相場は、対ドルで節目の24,000ドル(≒248万円)をうかがう展開となった。

200万円を挟み込む展開で始まった先週のBTC相場は、米大手アダルトサイトの決済手段が暗号資産(仮想通貨)のみになったという棚ぼた実需が材料視された一方、Mt.Goxの再生計画案を巡る懸念からなかなか保ち合いを抜け出せない状況が続いたが、外為市場でのドル安の加速も相場の支援材料となり、16日にレンジを上方ブレイクし対ドルで2万ドル乗せに成功。さらにこの日最終日を迎えた米連邦公開市場委員会(FOMC)で実質ゼロ金利政策と量的緩和の長期化が確認されると、相場は騰勢を一段と強め、翌17日には史上最高値の240万円を更新した。

相場が史上最高値を更新したことで塩漬けされていたBTCの利確が入るかと指摘したが、18日の米つなぎ予算期限が2日間延長されたことにより、週末も追加経済対策案合意の期待感に相場は支えられた格好だ。また、20日にはテスラ最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏がツイッターでビットコインについて呟いたことに対し、マイクロストラテジーCEOのマイケル・セイラー氏が返信すると、相場は250万円にタッチした(第2図)。

第1図:BTC対円チャート(1分足)、前日平均値・4本値、騰落率、出来高 出所:bitbank.ccより作成第1図:BTC対円チャート(1分足)、前日平均値・4本値、騰落率、出来高 出所:bitbank.ccより作成
 

第2図:BTC対円チャート 1時間足 出所:bitbank.ccより作成第2図:BTC対円チャート 1時間足 出所:bitbank.ccより作成
 

続きはこちら

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限らない。