著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

先週(13日〜19日)のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比391,729円(6.87%)安の5,307,776円と反落し、12週ぶりに週足一目均衡表の基準線を終値ベースで割り込んだ。

米連邦公開市場委員会(FOMC)の年内最後の会合を控え、警戒感から上値の重い展開で始まった先週のBTC相場だったが、200日移動平均線絡みで買い支えられると、NIKEのRTFKT買収によるNFT、メタバース関連銘柄の上昇や、マスク氏がテスラの一部商品のDOGE支払いを検討しているとTwitterで発表しDOGEが上昇したことでBTCも530万円周辺で底堅く推移。一方、FOMCでは市場の予想通り政策正常化の前倒しが決定され、リスクオフの巻き戻しで相場は反発し560万円台に乗せるも、その後の軟調な株価の推移に連れ安となり全値押しを演じた。

第1図:BTC対円チャート 1分足 出所:bitbank.ccより作成

BTCは、対円では200日線を維持して週末を乗り越えたが、対ドルでは同水準を僅かに下回った。とは言え、相場は200日線を巡る保ち合いから下放れとなっている訳ではなく、ジリ安となりながらもレンジ内での推移が続いており、上値が重くも底堅い。FOMCを通過し月末まで目星いイベントもない状況となっており、パッとしない値動きはもう暫く続きそうだ。

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本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限らない。