16日のビットコイン(BTC)円は1570万円から取引が始まった。前日にドル建てで10万ドルにタッチしたBTCは、この日の東京時間は上昇一服の様相を呈し小甘く推移。欧州時間に入ると9万9000ドル水準となる1548万円周辺まで水準を下げた。この日発表された一連の米経済指標では、小売売上高が下振れ新規失業保険申請件数が増加したものの、輸入物価が前年比で上振れるなどまちまちな内容で相場の反応は薄かったが、寄り付きの米株式市場の下落に連れて、BTCは1520万円まで一段安を演じ、前日の上げ幅を吐き出した。一方、直後にFRBのウォラー理事が年内に3〜4回の利下げが可能と発言すると、BTCは米金利の下落に逆行して反発。その後もこの日の下げ幅を縮小し、終値は1555万9177円となった。

第1図:前日のBTC対円(左、1分足)と直近3カ月のBTC対円(右、日足)チャート 出所:bitbank.ccより作成

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著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。