著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
10月30日〜9月6日のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比19,982円(0.21%)安の9,359,051円と、4週ぶりに下落したものの下げ幅は極めて限定的だった。
週明けに「石破ショック」や1日のイランによるイスラエルに対する大規模ミサイル攻撃を受けて、先週のBTC円は937万円から一時は865万円周辺まで下値を模索した。一方、ドル建てで節目の60,000ドル周辺となる同水準で下げ渋ると、週央からは底堅い推移に転じた。
4日には、9月の米雇用統計が大幅上振れとなり、米経済の景気への懸念が後退し、リスクオンムードが広がる中、BTC円は920万円を回復した。
6日未明には、米大統領選候補者のトランプ前大統領がペンシルベニア州で行った演説にイーロン・マスク氏も登壇。直接的な関係があったかは定かではないが、週末には予測史上のポリマーケットでトランプ氏の勝率がやや上昇し、BTC相場の下支えとなったか。今朝方から相場は小締まる展開となっており、始値から買い優勢で950万円に肉薄している。
第1図:BTC対円チャート 出所:bitbank.ccより作成