著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
20日〜26日のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比408,710円(3.95%)高の10,758,701円と2週続伸した。
先週のBTC円は週明けの相場上昇で史上最高値の1100万円を更新するも、その後は失速し、23日には1050万円周辺まで押した。しかし、24日朝方に米証券取引委員会(SEC)が現物イーサETFを上場させるためのルール変更申請を承認し(証券登録申請は依然審査中)、イーサ(ETH)相場の上昇につれてBTC円も下げ止まると、この日の米国時間に米ミシガン大学が発表した消費者信頼感指数の低下と期待インフレの下振れを好感し、相場は下げ幅を縮小した。また、同日には国際司法裁(ICJ)がイスラエルに対してガザ地区南部ラファの侵攻停止命令を下し、中東情勢悪化の収束期待が相場の支えとなった。
週末のBTC円は概ね1080万円台での揉み合いに終始。26日には、ドナルド・トランプ元米大統領が、米国の暗号資産(仮想通貨)業界発展に支持を示し、自身が11月に再選した暁にはシルクロード創設者で現在は終身刑に服しているロス・ウルブリヒト氏に大統領恩赦を与えると発言したが、相場の反応は薄かった。
第1図:BTC対円チャート 出所:bitbank.ccより作成