著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
7日のビットコイン(BTC)対円相場は小幅続伸したが、終値での1000万円回復には至らなかった。この日のBTCは987.9万円で取引を開始すると、ドル円相場が下値を広げたことが相場の重石となり、東京時間に一時980万円を割った。一方、前日のパウエルFRB議長の下院での証言がややハト派に映り、海外時間に入ると米株先物が上昇。BTCはこれに連れ高となりこの日のプラス圏に浮上した。その後、米新規失業保険申請件数が上振れると、米時間のBTCは小確りと推移。また、パウエル議長が上院での議会証言で、利下げ着手を確信できるデータを得られるのは「そう遠くない」と発言したことで、BTCは1006万円にタッチした。しかし、ドル建てで68,000ドル近辺となる同水準で相場は失速し、米市場引け後には上げ幅を縮小した。
第1図:前日のBTC対円(左、1分足)と直近3カ月のBTC対円(右、日足)チャート 出所:bitbank.ccより作成