著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
27日のビットコイン(BTC)対円は大幅続伸し、終値は860万円近辺となった。ドル建てでは、2021年12月1日ぶりに終値で57,000ドル(≒857.5万円)を回復した。米国の現物ビットコインETFの取引が活況となったことで、前日のBTCは米時間に770万円周辺から820万円まで急伸すると、この日の東京時間も勢いが続き、850万円にタッチした。その後、相場は850万円を背に揉み合うと、前日のETFへの資金フローが続々と公表され、26日は5億ドルを超える純流入があったことがわかると、相場は欧州時間に850万円を上抜けた。一方、この日の米国市場は、本日と明日に発表を控える重要な経済指標を目前に様子見ムードが広がり、米時間のBTC相場は上げ渋る展開となった。尤も、この日もブラックロックのビットコインETFは取引が活況となり、需給改善期待からBTCの下値は堅かった。
第1図:前日のBTC対円(左、1分足)と直近3カ月のBTC対円(右、日足)チャート 出所:bitbank.ccより作成