著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
15日のビットコイン(BTC)対円は780万円周辺で揉み合い、終値はほぼ変わらずだった。ドル建てで52,000ドル水準となる781万円を目前に取引を開始したBTC円は、東京時間は同水準を挟み込み、方向感に欠ける展開に終始した。米国時間序盤には、1月の米小売売上高の下振れを受けて相場は一時790万円台に乗せるも、新規失業保険申請件数が予想外に改善したことで、その後米債利回りが反発し、BTC相場の上値を圧迫。残りの米国時間のBTCはジリ安となり770万円近辺まで押したが、米株の上昇により下値は限定された。また、この日は14日の米現物ビットコインETFへの資金流入が前日の6.31億ドルから3.39億ドルに半減したことが明らかとなったが、引き続きマイニングによるBTCの供給ペースを上回ったことで、強い需要が確認された。
第1図:前日のBTC対円(左、1分足)と直近3カ月のBTC対円(右、日足)チャート 出所:bitbank.ccより作成