著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

4日〜10日のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比496,129円(8.47%)高の6,364,130円と続伸。ドル建てでは2016年ぶりに8週連騰を記録した。

日銀の緩和政策修正観測の台頭によるドル円相場の急落を受け、7日のBTC円は640万円周辺から620万円まで下落したが、翌8日米時間には下げ幅の殆どを解消した。この日発表された11月の米雇用統計では、非農業雇用者数が市場予想(+18万人)を上回る+19.9万人となり、失業率も10月の3.9%から3.7%に改善し、米連邦準備理事会(FRB)による早期利下げ観測が後退し米債利回りが反発。しかし、これにより景気後退懸念も後退した他、直後に米ミシガン大学が発表した12月の5年先の期待インフレが9月以来の低水準となったことも材料視され、この日の米市場はドル高、債券安(金利は上昇)、株高、金安となり、BTCは株価の上昇に連れ高となった格好だ。

また、8日の暗号資産(仮想通貨)市場ではアルトコインの物色も継続し、BTC相場の支えとなった。しかし、一部のアルトコインは週末にも物色されたが、週末のBTC相場は630万円台での揉み合いに終始した。

第1図:BTC対円チャート 出所:bitbank.ccより作成

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