著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
11月27日〜12月3日のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比245,690円(4.38%)高の5,858,001円と反発し、年初来高値を更新。ドル建てでは7週続伸となり、コインベースでは心理的節目の40,000ドル上抜けを試す展開となっている。
30日、米連邦準備理事会(FRB)高官らのタカ派的な発言を受け上げ渋っていたBTC相場だったが、売りが一巡すると翌12月1日の東京時間に反発し、これまで相場の強い抵抗となっていた38,000ドル水準(≒556.8万円)の上抜けに成功した。この日の米時間序盤には、パウエルFRB議長の発言を控えやや上げ幅を縮小したが、米供給管理協会(ISM)が発表した11月の製造業購買担当者景気指数の下振れを受けて下げ止まると、パウエル議長が追加利上げに慎重な姿勢を示したことで、BTCは反発した。
BTCは1日に終値で38,000ドルの回復に成功すると、イーサ(ETF)やソラナ(SOL)といった主要アルトが物色され、循環の流れで週末のBTCも堅調な推移となると、今朝方には40,000ドル水準となる586.2万円を試す展開となった。
第1図:BTC対円チャート 出所:bitbank.ccより作成