著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
16日のビットコイン(BTC)対円は大幅に続伸し、8月中旬の下げをほぼ奪回した。米証券取引委員会(SEC)によるグレイスケールの現物型ビットコイン上場投資信託(ETF)の再審査が確実視される中、東京時間のこの日の相場は406.4万円からジリ高で始まると、終盤にかけて418万円まで一気に踏み上げた。その後、米時間に入ると、SECがブラックロックのビットコインETFを承認したとのニュースが流れ、BTCは一時30,000ドル水準となる433.1万円まで急騰したが、これが誤報であると伝わると、すかさず上げ幅を掻き消した。ただ、この日は米金融当局者によるハト派的な発言や、企業決算を楽観視した米株の上昇を背景にその後のBTC相場は上昇基調を維持し、8月16日ぶりに終値で420万円を回復した。
第1図:前日のBTC対円(左、1分足)と直近3カ月のBTC対円(右、日足)チャート 出所:bitbank.ccより作成