著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

8月28日〜9月3日のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比25,940円(0.68%)安の3,804,849円とほぼ変わらずだった。

29日、米証券取引委員会(SEC)が承認を却下していたグレースケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)の上場投資信託(ETF)への変更申請を巡り、米D.C.控訴裁判所が承認拒否は不当だと判断したことにより、現物ビットコインETF承認への期待感が再浮上。

この他、7月の米JOLTs求人件数の下振れなども相場の支援となり、BTCは一時410万円にワンタッチした。

一方、ドル建てで28,000ドルとなる同水準周辺で相場は伸び悩むと、短期の利食いが入り反落。すると、ロングの投げが入り、31日には上げ幅を完全に掻き消した。

その後、SECによる複数現物ビットコインETFの承認判断延期、まちまちとなった米経済指標に米IT株の軟化が相場の重石となり、BTCは一時下値を試したが、370万円絡みで反発すると、週末はジリ高での推移に終始した。

第1図:BTC対円チャート 出所:bitbank.ccより作成

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