著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

15日のビットコイン(BTC)は反落し、330万円台の維持に失敗。米中堅銀行の先行きを巡る懸念が後退し、2月の米ヘッドラインCPI(消費者物価指数)が上昇ペースを再び減速させたことで、一時は9ヶ月ぶりの高値(354.5万円)を付けた今週のBTCだったが、コアCPIが月次で加速したことで、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)での金利据え置き観測が後退し、上げ幅を縮小していた。昨日の相場は、330万円台で小確りとした動きとなったが、クレディ・スイスの筆頭株主であるサウジ・ナショナル・バンクが、同行への追加投資を見送ったことで、本格的且つ世界的な金融ショックを想起させ、同行の株価を筆頭に欧州銀行株が急落し始めると、BTCも上値を圧迫された。その後、2月の米生産者物価指数(PPI)の伸び減速で持ち直すも、寄付きの米株市場が軟化し反落。ただ、FOMCでの金利据え置き観測が再び台頭したことで相場は24,000ドル水準(≒319万円)反発している。

第1図:前日のBTC対円(左、1分足)と直近3カ月のBTC対円(右、日足)チャート 出所:bitbank.ccより作成

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