著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
3月1日のビットコイン(BTC)対円は310万円台中盤から反発し、320万円を回復した。東京時間のこの日の相場は、中国の製造業PMIの改善を受けたアジア株式市場の上昇を味方に戻りを試す展開となり、欧州序盤には24,000ドル水準となる326万円に、先週金曜日ぶりにワンタッチした。一方、その後の相場は失速すると、米供給管理協会(ISM)が発表した2月の製造業PMIの改善(47.4→47.7)に加え、支払価格指数が上昇と低下の境となる50を回復したことで(44.5→51.3)、米国債利回りが急騰。これを受けたドル円相場の上昇で、円建てのBTC相場はやや持ち直したが、ドル建て相場は上値を重くし、今朝方には双方とも上げ幅を縮小した。ただ、2月中旬の相場上昇から半値押しとなる23,340ドル(≒317.5万円)周辺でBTCは買い戻され、足元では322万円周辺で推移している。
第1図:前日のBTC対円(左、1分足)と直近3カ月のBTC対円(右、日足)チャート 出所:bitbank.ccより作成