著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
17日のビットコイン(BTC)対円は2日続伸し290万円を回復した。日経平均株価が安寄りしたことで、東京時間序盤のBTCは280万円台中盤で上値を重くしたが、その他アジア株や欧州株が反発したことで連れ高となった。その後、クワーテング前英財務相の後任として先週起用されたハント財務相が、問題となった税制改正案のほぼ全ての撤廃を発表し、英国債を始め欧米債利回りが低下。さらに、NY州製造業業況指数の大幅下振れが米連邦準備制度理事会(FRB)のタカ派的姿勢を軟化させるとの思惑が広がりリスクオンムードが強まった。これによりBTCは欧州から米市場序盤にかけて上値を伸ばし290万円を回復。対ドルでは19,500ドルを上回り、節目の20,000ドルが射程圏内となっている。
第1図:前日のBTC対円(左、1分足)と直近3カ月のBTC対円(右、日足)チャート 出所:bitbank.ccより作成