著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

先週(9日〜15日)のビットコイン(BTC)対円相場は402,746円(9.04%)安の4,053,799円と3週続落。一時は400万円を割り込み342万円近辺まで押したが、終値では400万円を僅かに上回り、週足は長い下ヒゲを付けた。

TerraUSD(UST)のディペッグに端を発した暗号資産(仮想通貨)市場の混乱に加え、世界の株式市場の軟化か続いたことで、先週前半のBTCは上値の重い展開を繰り広げ、Terraショックがドルテザー(USDT)にも波及しUSDTが対ドルで急落すると、BTC対ドルは前年の安値(28,800ドル≒371万円)を初めて割り込んだ。

一方、USDTが即座に反発したこともありBTCは350万円で下げ止まると、4月の米卸売物価指数(PPI)が3月から減速の兆しを見せたことで、追加の金融政策加速観測が後退、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長も6、7月の利上げ幅が50ベーシスポイント(bp)に止まることを示唆し、相場は反転上昇した。

週末には、31,000ドル水準となる400万円がレジスタンスとなり失速するも、対ドルで前年安値の水準がサポートとなり反発している。

第1図:BTC対円チャート 1分足 出所:bitbank.ccより作成
 

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