仮想通貨取引所バイナンスでのアルトコイン取引量のドミナンスが78%に達した。この水準は、ある仮想通貨アナリストによれば、2025年にアルトコインの強気相場が到来する可能性を示しているという。
「個人投資家の関心が高まる中で、アルトコイン市場は今後数カ月にわたり強力な勢いを維持できる可能性がある」と、クリプトクオンとの寄稿者Burakkesmeci氏は1月11日の市場レポートで述べた。
アナリスト「2025年にアルトコイン強気相場の“確信”あり」
Burakkesmeci氏によれば、2025年1月時点でバイナンスのアルトコイン取引量(ペア別)は77.83%に達しており、過去5カ月間で約11%増加したという。
「バイナンスでのアルトコイン取引量の一貫した増加は、2025年にアルトコイン強気相場が到来する可能性への確信を強化している」と、同氏は述べた。
Major asset trade volume on crypto exchange Binance chart. Source: Burakkesmeci/CryptoQuant
同氏によると、アルトコインへの関心が徐々に高まっていることは明らかであり、2024年5月にバイナンスのアルトコインのドミナンスが50.80%だった時点と比較してもその傾向が顕著だという。
一方で、コインマーケットキャップの「アルトコインシーズン指数」は、時価総額上位100の仮想通貨を90日間の価格パフォーマンスで比較する指標だが、現在のスコアは100点中46点と、「ビットコインシーズン」に近い状態を示している。
The Altcoin Season Index has dropped 18 points from its Dec. 9 reading of 64. Score: CoinMarketCap
トレーダーは通常、ビットコイン(BTC)のドミナンスが低下することをアルトコインシーズンの始まりのシグナルとして注視している。トレーディングビューによると、記事執筆時点でビットコインのドミナンスは57.74%で、過去30日間で2.41%上昇している。
トレーダー、イーサリアムの上昇に注目
一方、匿名トレーダーのMister Crypto氏は1月11日のX投稿で、イーサリアム(ETH)が「4,000ドルから8,000ドルへ急騰する可能性がある」と述べた。
また、トレーダーたちはイーサリアム価格の上昇を、アルトコイン市場全体がさらに大きな上昇を示す前触れと捉えている。
記事執筆時点で、イーサリアムは3,279ドルで取引されており、過去30日間で15.77%下落している。
同日、ビットワイズ・インベストのCEOであるハンター・ホースリー氏はXで「ビットコインと仮想通貨が今年飛躍的な進展を遂げるのが楽しみだ」と述べた。
一方、他のアナリストは、今回のアルトコインシーズンは過去のサイクルとは異なる形で進展すると指摘している。
クリプトクオントのCEOであるジュ・ギヨン氏は、現在のアルトコインの時価総額を2021年のビットコイン時価総額と比較し、「強力なユースケースとストーリーを持つ一部のアルトコインプロジェクトだけが生き残るだろう」と述べた。
同氏は以前、今回の市場サイクルは過去のサイクルとは異なると警告し、ビットコインからアルトコインへの利益循環がアルトコインシーズンを引き起こすことはなくなったと述べている。