米ドルで裏付けられたステーブルコインであるUSDコイン(USDC)が4月30日、30億ドルが新たに発行された。

USDコインは、顧客が米ドルをステーブルコインに交換するたびに新たに鋳造され、30日の流入額は時価総額の26%以上に相当する。

30億ドル相当の米ドル基盤のステーブルコインが突然、仮想通貨市場に流入したタイミングで、ビットコインの時価総額でのドミナンスは過去2年半で最も落ち込み、アルトコインが急上昇した。

イーサリアム(ETH)やカルダノ(ADA)、バイナンスコイン(BNB)とったアルトコインは、年明け以降で時価総額でのプレゼンスが大きく膨らんだ。30日にビットコインのドミナンスは47%となり、2018年8月以来の水準となった。1月はじめ時点では、ビットコインのドミナンスは70%を超えていたが、その後は減少の一途をたどっている。

30日にUSDコインの流通額が110億ドルから144億ドルに跳ね上がったが、もう1つのステーブルコインの代表格であるテザー(USDT)の流通額は500億ドル以上となっている。2020年8月には、USDコインの流通額はテザーの10分の1程度だったが、現在は28%ほどになっている。これはトレーダーが、USDCにテザーとは異なる用途を見出していることを示唆している。