エンタープライズ向けスマートコントラクト・プラットフォーム「ベースラインプロトコル」は、グーグルスプレッドシートと、顧客管理アプリケーションのマイクロソフト・ダイナミクス365との連携を発表した。スプレットシートを使用して、異なるレコードを共通で処理できるようになる。
ベースラインプロトコルは8日、複数の独立したプライベートデータベースが同じレコードを保持していることを検証し、共通のスプレッドシートのデータとする「ベースライン化」することに成功した。
この取り組みは、ブロックチェーンソリューション企業のライムチェーン社、プロバイド社と共同で開発された。大企業と中小企業を対象にしているという。
「ベースライン化」はイーサリアムのメインネットを使用。ネットワーク上で機密情報や不要な情報が公開されることを防ぎながら、データが検証できる。
今年3月に発表されたベースラインプロトコルは、大手監査法人アーンスト・アンド・ヤング(EY)、イーサリアム開発企業コンセンシス、マイクロソフトの3社によるエンタープライズ向けプラットフォーム。ゼロ知識証明(zk-SNARKs)による暗号化、メッセージングシステムWhisper、ブロックチェーンといった技術を組み合わせたオープンソースプロジェクトとなっている。企業が機密データをブロックチェーン上に残すことなく、イーサリアムまたはイーサリアム 2.0上で安全や匿名性を維持してビジネスを展開できる。
コンセンシスの開発者でベースラインプロトコルの共同創設者であるジョン・ウォルパート氏はコインテレグラフに対し、ベースライン化と従来のブロックチェーンベースの記録管理の違いについて以下のように説明した。
「単一の真実を一つの大きなデータベースに集約するブロックチェーンではなく、全ての人の情報を一つの大きなデータベースに集約するという点で異なる。」
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン