インターコンチネンタルエクスチェンジ(ICE)の子会社であるバックト(Bakkt)は、ビットコイン(BTC)価格が今年の最高値を記録したことを受け、ビットコイン先物契約が記録的な取引数に達した。
機関投資家向けプラットフォームのバックトは、7月28日のビットコイン月次先物で、1万1506件の契約数となり、過去最高を記録した。この動きは、原資産であるビットコイン価格が急上昇し、2020年の最高値である1万1400ドルまで上昇した後のものだ。
さらに7月29日には、前日の記録を塗り替えて、バックトでの契約数は1万1706件となった。
バックトの物理的に決済される先物契約は、米ドルで提供される現金決済の先物契約とは異なり、ビットコインで支払われることになる。今回の記録更新は、ビットコイン価格が2ヶ月半にわたるレンジ内での値動きからようやく抜け出したことで牽引されたようだ。
CME先物契約も急増
仮想通貨データ分析のスキュー(Skew)によれば、今週に記録を更新したのはバックトだけではない。バックトよりも規模の大きいシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)でも、ビットコイン先物契約が急増している。
CMEの1日の取引高は13億ドルを超えた。またCMEのデータによると、月曜に2万5493件の先物取引が行われ、火曜の暫定取引数は記事執筆時点で2万900を超えている。
またCMEでのビットコインオプション契約も急増しており、1100以上の取引があり、過去30日間で最大の取引数だった。
仮想通貨取引所でも取引高増加
2つの機関投資家向けの取引所は、仮想通貨取引所でのBTC先物契約のボリュームと比較すると少額だ。スキューは、ビットコイン先物の24時間取引高で上位の仮想通貨取引所をランク付けしており、それによるとフォビ(Huobi)が65.1億ドルでトップとなっている。
スキューのデータによると、OKExはBTC先物取引で2番目に人気のある取引所だ。1日の取引高は58.8億ドルとなっている。ついでバイナンス(Binance)が56.6億ドルとなっている。スキューはまた、すべての取引所の総建玉が急上昇しているとも報告している。
グラフを見ると、月曜日にはビットコインの1日あたりの総取引高が過去1ヶ月間で過去最高となっている。翌日についても高い水準で推移している。
機関投資家によるビットコインの関心が高まっていることは先週から指摘されていた。
先週、米国の規制当局は、銀行が仮想通貨カストディを提供することを正式に許可した。これにより、銀行がビットコインへの投資に真剣に取り組む場合、BTC価格が急騰することが予想されている。
資産運用を手掛けるカプリオール(Capriole)のデジタルアセット・マネージャーのチャールズ・エドワーズ氏は、銀行がビットコイン投資に参入した場合、2017年に記録した過去最高値である2万ドルまで達すると予想していた。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン