オーストラリアのニューサウスウェールズ州(NSW)政府は、2019年夏までにブロックチェーン技術を基盤とした土地登録制度の概念実証を完成する予定だ。ZDNetが15日伝えた

新しい概念実証は、スウェーデンの首都ストックホルムに本拠地を置くブロックチェーンスタートアップ企業のChromaWayと共同で、NSW土地登録サービスによって2019年初頭に完了する計画となっている。NSW土地登録サービスは、 7月までに電子不動産譲渡システムをブロックチェーン基盤のシステムに移行する義務があるという。

NSW土地登録サービスは、州全体の公有地と私有地の法的所有権を定義するシステムを維持している。新しい会計年度の開始時点で、NSWのすべての不動産取引は、政府の指令に基づき、紙ベースの証明書ではなくデジタルで保存する必要があるという。

土地登録サービスのCEOのアダムベネット氏は、「海外では土地の管轄に置いてすでにブロックチェーン技術が実装されている。すでに大きな利益をもたらしている」と述べた。

ChromaWayのAP戦略顧問Nicholas Delaveris氏は、ブロックチェーンシステムが、透明性を高め、データの複製を防止することによって、紙ベースの手法よりも効率的であるだけでなく「土地の権利、制限、責任をより完全かつ包括的に把握できる明白な所有権と提供する」と利点を強調した。

ZDNetによると、NSW政府は今年9月に開始したデジタル運転免許証に分散型台帳システムも導入している。