分散型金融(DeFi)のヤーン・フィナンス(Yearn Finance)の創業者であるアンドレ・クロニエ氏によって新たにローンチされたトークンは、DeFiギャンブラーたちの注目を集め、ローンチからわずか数時間で急騰することになった。

新しいトークンは「KP3R」と呼ばれるもので、クロニエ氏が立ち上げたプロジェクト「Keep3r Network」のものだ。このプロジェクトは技術的な仕事をのためのスマートコントラクトを利用した分散型のギグスタイルのマーケットプレイスだ。

Uniswap.infoによると、トークンのローンチから数時間以内に、トレーダーらが殺到して価格を急騰させた。KP3Rトークンの価格は180ドルまで一時上昇した。

Uniswapの取引では、トークンは10ドルから取引が始まったが、すぐに勢いがマシ、数時間で約2000%の急騰を見せた。Coingeckoによると、新しいトークンの時価総額はすでに3500万ドルにまで達している。

記事執筆時点で、KP3Rトークンは175ドルで取引されている。これは記録的な数字ではあるが、今年のDeFiブームの中で何度も発生したように、投機的な賭けであることに注意する必要があるだろう。

この動きは、Ethhubの創設者であるアンソニー・サッサーノ氏など、何人かの仮想通貨コミュニティのメンバーによって注目された。

クロニエ氏は、自身のプロジェクトの狙いがより建設的なものであると繰り返し主張している。「私は投機家のために立ち上げたわけではない」と、クロニエ氏は以前から述べている

「私は開発者のために構築している。私の主な目標は、ほかの開発者が私が設計したテンプレートを簡単に使用/継承して、そこからプロダクトを作成できるようにするツールだ」

数時間前にKeep3r Networkのv1がリリースされ、プロジェクトは現在稼働中だ。仮想通貨プロジェクトと技術専門家を結び付けるように設計されている。このプロジェクトでは、仕事を実行する外部のチームを「キーパー」と呼び、外部エンティティにアクションを実行させるために設定されたスマートコントラクトを指す用語として「ジョブ」という言葉が使われている。

このネットワークでは、ジョブが完了した際の報酬として新しいKP3Rトークンが発行されることになっている。

クロニエ氏による、Keep3r Netwrokの開発はステルスで行われていた。クロニエ氏は以前に、「エミネンス」と呼ぶプロジェクトで大失敗をした経験があり、その際にはハッキングを受けたことで1500万ドルの資金が失われた。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン