仮想通貨相場は小幅な値動きとなっている。ビットコイン(BTC)は前日比で0.65%上昇の8850ドル近辺で取引されている。一時8700ドル台まで下落していたが、8850ドル近辺まで回復した。

イーサ(ETH)は0.1%上昇の227ドルとなっており、XRPは0.7%上昇の0.236ドルで値動きしている。主要通貨は前日比では1%以下の変動幅となっており、ボラティリティの低い展開だ。

アルトコインの中では、テゾス(XTZ)が好調だ。前日比で8%超の上昇となっている。モナコイン(MONA)が5%超の上昇、分散型ブラウザ―「ブレイブ」のベーシック・アテンション・トークン(BAT)も5%超の上昇だ。

出典:Coin360 11:25時点

インド系銘柄の上昇

昨日のインドの最高裁判所による仮想通貨禁止命令の違憲判断を受け、インド系の銘柄が大きく上昇していることにも注目だろう。インドの仮想通貨取引所ワジールX(WazirX)が発行したWRXトークンは、前日比で90%近く上昇。インド最高裁の判断を受け、取引所の活動が活発になることを期待したものとみられる。

またインドでのブロックチェーン採用に焦点を当てたイニシアティブを取っているMATICネットワークも前日比で10%超の上昇となっている。

機関投資家はビットコインに慎重姿勢か

ビットコイン(BTC)については、機関投資家が投資に慎重姿勢となっているとの見方も出ている。

ニューヨーク拠点の投資会社オアンダのアナリスト、エドワード・モヤ氏は、ブルームバーグに対して「機関投資家が仮想通貨市場への投資を控えている」とコメントしている。

「機関投資家は仮想通貨市場への投資を控えており、国債や金など価格変動が大きい取引に熱心だ」

モヤ氏によれば、これまでビットコインをはじめとする仮想通貨市場は、市場が混乱したときの「安全な避難場所」として注目されていたが、最近ではその見方が当てはまらなくなっていることが理由だという。

「過去1年間、仮想通貨は安全な避難場所であると主張することができたが、今はそうではなくなっている」

著名な仮想通貨トレーダー・アナリストのアレックス・クルーガー氏も、世界的な相場下落の後、CMEのビットコイン取引高が減少していることに注目。投資家が他の資産クラスの方に移動したか、もしくは現金に換えることでリスクを軽減しているのではないかと、クルーガー氏は分析している。