ブロックチェーンの相互運用性を高めるプロジェクト「アナログ」が、シードおよび戦略的資金調達ラウンドで1600万ドル(約24億円)を調達した。

トライブキャピタルが今回のラウンドを主導した。今回のラウンドに参加したのはNGCベンチャーズ、ウィンターミュート、GSR、NEAR、オレンジDAO、マイク・ノボグラッツのサマラ・アセット・グループ、バラジ・スリニヴァサン等だ。

アナログの共同創設者ビクター・ヤング氏は、今回の資金調達は昨年10月に開始し、12月にクローズしたという。同氏によるとアナログの完全希薄化後評価額は1億2000万ドル(約180億円)に達したという。

ヤング氏は2021年にアナログを創業。同社はバンコクとチューリッヒに拠点を置いているという。

アナログは複数のブロックチェーンネットワーク間の相互運用性を実現するためのクロスチェーン通信ツールを開発している。Rust言語ベースのブロックチェーンネットワーク「タイムチェーン」、汎用メッセージパッシングプロトコル「アナログウォッチ」という開発者向け製品、そして複数のチェーンにわたるアプリケーションを構築できるようにするタイムグラフSDKおよびAPIスイートが含まれる。アナログはアクセラーやレイヤーゼロと比較されることもあるが、ヤング氏はアナログはより開発者に焦点を当てているとした。

「オラクルなどの第三者に依存するのではなく、クロスチェーン開発に必要なすべての機能を単一のツールキットとして構築している」とヤング氏は語る。

アナログの「インセンティブ付き」テストネットは第1四半期末または第2四半期初めにリリースされる予定だ。メインネットは第2四半期末に立ち上げられるという。

現在アナログのチームメンバーは約30人。ヤング氏は新たな資本を手に入れたことでさらなる人材獲得に動く。