アンプルフォース(Ampleforth)の開発を担当したフラグメンツincは、アンプルフォースが人気のブロックチェーンであるアバランチ(Avalanche)に統合されることでAMPLの導入を促進すると発表した。

アンプルフォースは、ステーブルコインに代わる分散型の代替通貨として期待されており、レンディングやオンチェーン・デリバティブの展開など、DeFi(分散型金融)の重要な機能に使用できる。

アンプルフォースは「リベース」と呼ばれる供給量を調整するメカニズムがあることが特徴だ。ビットコインは供給上限数が決まっていることでボラティリティに影響があるが、リベースはAMPL価格が高くなれば、ウォレット内の保有枚数が増加することで価値を希釈化し、価格が減少する際には枚数を減らすことで価値を上げる。これらのシステムルールは、スマートコントラクトを通じてイーサリアム上にエンコードされている。

AMPLは、分散型モデルでありながら、価格水準の安定性と供給メカニズムの流動性を確立していることから、従来のステーブルコインモデルに代わる可能性を秘めているとされる。

一方でアバランチはイーサリアム仮想マシン(EVM)の互換性を提供するレイヤー1のブロックチェーン。独自の仮想通貨「AVAX」を導入し、イーサリアムにおける「Ether」と同様に、アバランチを使用する際の手数料やステーキングの報酬として活用されている。

フラグメンツincのCEOであるエバン・クオ氏は、DeFiの急成長するエコシステム全体で真の分散化を確保することの重要性を語った。

「DeFiのエコシステムが現在、流動性や担保の貸し出しを中央集権的なステーブルコインに大きく依存しているのは皮肉なことだ。規制の状況が変化し、ステーブルコインをめぐる状況がどうなるかが不透明な中、DeFiにとっては、分散化され、検閲されず、価格の予測可能性や安定性のある側面を持つ金融ビルディングブロックを持つことが重要だ」

2018年12月下旬、Fragmentプロトコルは、現在のアンプルフォースにリブランディングした。このタイトルは、ジョージ・オーウェルの小説『1984』に登場する、人物に着想を得たものだ。

Cointelegraph Markets ProとTradingViewの分析データによると、アバランチのネイティブトークンであるAVAXは、過去7日間で強気トレンドとなっており、28%上昇して71.30ドルとなった。