選挙における票数の食い違いや、不正投票を防ぐことが可能なブロックチェーンを利用した投票モジュールの開発などについて我々コインテレグラフが追っていると、Expanse Borderless Techが、ブロックチェーン上で実行可能な米大統領選の模擬投票アプリケーションをローンチしていたことがわかった。
この模擬投票アプリケーションは、11月8日まで残り数日と迫り、過去の選挙の歴史において不正行為を働くことが可能だった既存の投票システムを破壊出来るかという仮定の下、ブロックチェーンの実行可能性を量るため開発されているアプリケーションだ。
破壊的テクノロジー
他の業界と同様に、ブロックチェーンは、引き続き問題を解決するための、新しい、より信頼性の高い方法を世に明らかにし続けている。
Expanseは、現行の投票システムを”古風で不条理に満ちている”と称している。今、我々は何を得ることが出来るのだろうか。非常に多くの仮定や不確実性が未だ問題として取り残されている。また、現在の投票システムと破壊的テクノロジーによって生まれるものとを比べた時に、ユーザー・フレンドリーでないアプリケーションである可能性を考えると、時間と利便性も重要なファクターである。
その他の要因においては、Expanse Borderless Techの設立者、Christopher Franko氏が、不可変なブロックチェーン上での投票によるアドバンテージについて要約している。Franko氏は、投票結果を永遠に保存しておけること、決して改ざんすることが出来ない記録を作成できること、個人の二重、三重投票を防ぐことが出来ることや、投票にブロックチェーンを採用することによって達成可能な個人にとって優位に働く部分などを例として挙げている。
ブロックチェーンは完璧なシステム
Franko氏は起こりうる最悪の事態にも言及している―
誰かがこのシステムに不正を働こうとしても、その不正行為自体もブロックチェーン上に記録されますから、後で特定することが出来ます。これはつまり、ExpanseとBorderlessの持つポテンシャルが過去のいかなる投票システムにも勝っているということを端的に示しているということになります。
Franko氏は、将来的なIDシステムは、完全な匿名性から個人情報を記録するタイプのものまで、どのような方法が望まれようとも、あらゆるシチュエーションに対応できるとしながらも、現在のExpanseによる取り組みは匿名で行われており、あくまでIDシステムを利用しない技術的なデモンストレーションであることにも触れている。