分散型金融(DeFi)で急成長を遂げているアルケミックス(Alchemix)は14日、主要なベンチャーキャピタルグループを中心とした490万ドルの資金調達を発表した。

アルケミックスは、利回りの高いプロトコルへの入金を介して自動的にローンを返済するDeFiレンディングプロトコル。業界大手のCMSホールディングスやアラメダ・リサーチの他に、eGirlキャピタルといった新興の仮想通貨VCを含む10の投資家から資金調達した。

今回の資金調達で、監査費用や、追加のスタッフ雇用、開発・インフラ費用、マーケティング予算、メンバーへの報酬に当てられる。

アルケミックスのチームリーダーを務めるスクーピー・トループル氏は「アルケミックスは、イーサリアムエコシステムにおける重要なマネーレゴになることを目指している。これは多くのイノベーターと1つの素晴らしいアイデア、ハードワークの集大成だ。」と述べた。

最近のDeFiへの投資とは異なり、アルケミックスは今回、ラウンドの条件を公開した。Discordの投稿によると、チームのトレジャリー・アロケーションからALCXトークンを1枚あたり約700ドルで販売するとしていた。実際の販売日である3月11日には、トークン価格は680〜800ドルで取引されたようだ。

チームの投稿によると、今後1年間は新規にトークン販売を行わないとしている。また、投資家がトークンを売却することも3ヶ月禁止されている。

アルケミックスは「DeFi第2世代(Gen2)」と呼ばれるトークンの1つで、今後の成長が期待されている。

eGirlキャピタルのパートナーであるCLは、プロジェクトを高く評価している。

「チームは非常に有能で、毎日発行されている記録的な量のステーブルコインが、このDeFiプロトコルに流入していることから、非常に強気なプロジェクトだ」

今回の投資によって、伝統的なVCなどが新興のVCとともにDeFiの投資ラウンドに参加する傾向が強まっていると言えそうだ。今後DAOや財務管理がスマートコントラクトの開発が進むにつれて、匿名の個人や団体が投資することも増えるかもしれない。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン