イーサリアム関連の大手開発企業であるコンセンシスは5月6日、仮想通貨(暗号資産)イーサリアム(ETH) 2.0での投資を検討している287名のETH保有者を対象に、期待する機能、ステーキングを行う(または行わない)理由、ステーキングサービスの好み、懸念事項などの調査結果をまとめた「イーサリアム 2.0 ステーキング・エコシステム・レポート」を発表した。調査時期は2020年2月の20日間。

レポートでは、ETH保有者の約2/3が、2020年第3四半期を予定しているETH 2.0のフェーズ0(Phase 0)がロールアウト完了次第、ステーキングを計画していることが明らかになった。

また独自にバリデーター・ノード(検証ノード)の実行を計画しているETH保有者は、サービス提供者などサードパーティーを介した報酬獲得を計画している者よりも、低い年間報酬率を想定しているようだ。

回答者の33%、サービス提供者の利用を予定

調査回答者287名のうち、「何らかのサービス提供者を介しステーキングを行う予定がある」という回答が最も多く、回答者の33%を占めた。またこの層は、「取引所にETHを預け入れている割合が比較的高い」点が判明した。さらにこの層の57.3%は、ETH 2.0において報酬を得る方法(ETH 2.0エコノミー)について理解していると答えた。

一方この層は、ステーキングで得られる報酬の一部をサービス提供者に支払う必要があるにもかかわらず、年間報酬率として平均7.6%を想定している。一方、自分でバリデーター・ノードを運営する予定の回答者は、平均で年間5.8%を期待しているようだ。

独自バリデーター・ノードの運営予定者は、「ETHを比較的多く保有している」点が判明し、ETH 2.0エコノミーをよく理解していると回答した。この層は、保有ETHのほとんどをハードウォレットで管理していることも明らかになった。

ステーキング予定のない者

調査回答者のうち2.8%は、ETHを保有していない点を第1の理由に挙げ、ステーキングに関する明確な予定はないと回答した。この層の大部分は、ノンカストディアル・ウォレットに保有しており、ETH 2.0エコノミーに関する理解度が低いと回答した。

回答者の14.6%は「どちらとも言えない」と答えており、主な理由として「まだ様子を見たい」を挙げている。この層の回答者は、最も高いリターンとなる年間9.4%の利益を期待している。

残りの16.7%の回答者は、部分的な回答しか行っていないそうだ。

独自バリデーター・ノードの運営予定者は、保有ETHの50%以上を投資

独自バリデーター・ノードの運営予定者の42.5%は、保有ETHの50%から100%の間で投資を行う予定と答えている。運営予定者全体の約20.29%が保有ETHの91%から100%を投資すると回答しており、回答者の中で最大の割合となっている。2番目に多いのは、保有ETHの21%から30%の間で投資すると答えた投資家で、14.9%だった。

35.1%は、保有ETHの半分以下を投資すると回答し、7.4%は数字を示さなかった。

なお、調査参加者の1/4以上がビットコイン(BTC)を保有していないと答えている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン