Parsec Financeのデータによれば、Lidoリキッド・ステーキング・プロトコルは初めてイーサの出金を可能になった。最初の3時間で、260以上のLidoステークド・イーサ(stETH)がその基礎となるイーサ(ETH)として引き出され、その価値は約50万ドルにのぼった。

Lidoはリキッド・ステーキング・デリバティブ(LSD)プロトコルで、ETHホルダーが参加バリデーターと共にコインをステーキングし、追加のETHを報酬として獲得できるようにする。ユーザーがLidoでETHをステーキングすると、その見返りにstETHを受け取ることになる。ユーザーがステーキングからETHを獲得すると、追加の報酬を反映してstETHの数量が増える形になる。

しかし、4月13日の「シャペラ」アップグレード前は、イーサリアムはバリデーターがステーキング・コントラクトに保持しているイーサを引き出すことを許可していなかった。シャペラの後も、Lidoのソフトウェアには出金機能がなかったため、LidoユーザーはETHを引き出すことができなかった。しかし5月15日、Lidoの分散型自律組織(DAO)は出金を可能にするために、Lidoをバージョン2にアップグレードすることを投票で決定した

Parsecのデータによれば、ステーキング参加者が出金可能であることを認識するまでに約1時間かかったとのことだ。出金開始の最初の1時間で、約4ETH(7308ドル)相当のstETHが引き出された。しかし、次の時間には引き出しが227ETH(41万4956ドル)まで膨らんだ。続く時間の出金ペースは44ETH(8万388ドル)まで落ちた。出金が可能になった最初の3時間で、50万ドル以上のETHが出金された。

ETH withdrawals on Lido. Source: Parsec

シャペラのアップグレード以降、リキッド・ステーキング・ソリューションは人気が高まっている。5月1日には、DefiLlamaによると、リキッド・ステーキングが総ロック額(TVL)で最も多い分散型金融カテゴリーとなり、分散型取引所をも上回った

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン