クリプトクオント(CryptoQuant)のアナリスト、ダークフォスト(Darkfost)氏によると、アルトコインの約38%が現在、過去最安値付近で推移しており、これはFTX破綻後の市場急落時よりも深刻な状況だという。
同氏は、現在の市場はリスク資産にとって「不利益な」状況であり、仮想通貨市場がこのリスクオフの姿勢を真っ先に吸収していると指摘し、以下のように付け加えた。
「比較すると、この指標は2025年4月に35%、FTXショック直後には37.8%に達していた。今回のチャートはアルトコインの現状を完璧に物語っている。投資家は慎重な姿勢を崩しておらず、アルトコインへの関心は失われ続けている」

ビットコイン(BTC)の代替資産であるアルトコインの具体例を挙げると、カルダノ(ADA)は過去最安値の0.17ドルをわずか0.10ドル上回る水準で推移している。ポルカドット(DOT)は2月に1.13ドルの過去最安値を記録したが、現在はそこから33%上昇。ポリゴン(POL)は過去最安値の0.08ドルから約0.02ドル高い水準で取引されている。
ダークフォスト氏によれば、流動性はアルトコインから株式やコモディティへと吸い上げられている。コインマーケットキャップ(CoinMarketCap)のデータによると、歴史的な市場急落に見舞われた2025年10月10日の1日あたりの取引高は4,170億ドルを超えた。

これに対し、2026年2月から3月にかけての1日あたりの取引高は、494億ドルから2,680億ドルの範囲にとどまっている。
同氏は、アルトコインの下落は現在の市場サイクルで記録された「最大の後退」を意味すると述べる一方で、投資家にとっては買いの好機となる可能性もあると結論づけた。
ビットコインの影に隠れるアルトコインのソーシャル活動
今回の分析は、SNS上でのアルトコインに関する言及が2年ぶりの低水準に落ち込む中で行われた。これは仮想通貨市場のセンチメント分析プラットフォーム、サンティメント(Santiment)が報告したものだ。
グーグルトレンドのデータによると、世界全体での「アルトコイン」の検索ボリュームも年間最低水準となる4(100満点中)まで低下している。

リクイディティ(流動性)プラットフォーム、アクシス(Axis)の共同創設者ジミー・シュエ氏はコインテレグラフへのメッセージで、「アルトコインは『流動性の枯渇』に苦しんでおり、わずかなセンチメントの変化でも過度な投げ売り(セルオフ)を誘発している」と指摘した。
その理由として、アルトコインにはビットコインが享受しているような機関投資家の支持や「デジタル・ゴールド」という物語(ナラティブ)が欠けているためだと付け加えた。
アナリストらは、アルトコイン下落の理由として、限られた投資家資本に対してあまりに多くのトークンが競合していることや、ビットコイン現物上場投資信託(ETF)の登場を挙げている。ETFの存在が市場の力学を変え、流動性を伝統的な金融商品の中に閉じ込めているという。
なお、本稿執筆時点でコインマーケットキャップには3,680万種類以上の異なるトークンが掲載されている。

