破綻した仮想通貨貸付業者ホドルノート（Hodlnaut）の暫定管財人は、決済トークンが90%急落した中で、買収案を拒否したと報道されている。
ホドルノートの管財人は、仮想通貨取引所OPNXからの買収案に反対している。OPNXは、破綻した仮想通貨ヘッジファンド「スリー・アローズ・キャピタル（3AC）」の共同創設者であるカイル・デイヴィス氏とスー・チュー氏によって設立された。
ブルームバーグの報道によれば、暫定管財人は、FLEXトークンによる3000万ドルの買収オファーについて、トークンが「非流動的」であり、「投機的」だと主張した。ホドルノートの債権者の多数派（債権総額60%）も、OPNXとの取引に反対している。
管財人は、OPNXが2023年8月初めにホドルノートの75%を買収する提案をして以来、FLEXの価格が約90％下落したと指摘した。提案の時点で、FLEXは約7ドルで取引されていた。だがCoinGeckoのデータによれば、記事執筆時点でFLEXは0.58ドルで取引されている。
FLEXに対する懸念以外にも、ホドルノートの暫定管財人は、「現金または同様の流動性を持つ資産の投入がない」ことを懸念していた。これは、ビットコイン（BTC）やイーサ（ETH）といった主要なデジタル資産を意味する。
管財人はまた、OPNXが債権者の債務の返済に関するスケジュールや、負債返済の詳細を提供していないことにも不満を持っている。
FLEXは、仮想通貨取引所コインフレックス（Coinflex）のネイティブトークンだ。同取引所の創設者であるマーク・ランブ氏とスドゥ・アルムガム氏もOPNXの立ち上げに参加している。
コインフレックスは2022年6月にすべての出金を一時停止している。当時、CEOは極端な市況と「取引相手を巡る継続的な不確実性」を出金停止の理由としていた。同取引所は、大口の顧客からの8400万ドルの損失を回収するためにセーシェル諸島の裁判所で事業再生を申請した。同取引所は2023年10月31日に正式に運営を停止する予定であり、その日までにプラットフォームからすべての資金を引き出すよう顧客に警告している。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン