ビットコイン(BTC)の価格は8月5日につけた安値4万9557ドルから22%以上反発し、アナリストはオンチェーンおよびテクニカル指標が回復の継続を示していると考えている。
ビットコインの取引所供給量が減少
今後数週間にわたるビットコインの潜在的な上昇は、取引所におけるBTC供給量を追跡したオンチェーンデータが示唆している(下記チャートの青い波)。
8月23日時点で、中央集権型の仮想通貨取引所は約268万BTCを保有しており、これは1月1日の301万1000BTCから11%減少している。この減少はビットコインの価値が年初来で43%上昇しているのと並行して発生している。
Bitcoin reserve on exchanges. Source: CryptoQuant
取引所の供給量が減少していることは、トレーダーが他の資産や法定通貨に交換するよりもBTCを保持することを選好していることを示唆している。したがって、需要が減少しない限り、ビットコインの2024年の強気相場の継続の可能性が高まる。
おそらく、BTCへの継続的な需要は、現物ビットコイン上場投資信託(ETF)に資本を投入する機関投資家から来るだろう。ファーサイドのデータによれば、米国ベースの現物ビットコインETFは過去13取引日のうち9日でプラスの流入を記録しており、これらの投資商品に対する機関投資家の関心が続いていることを示している。
Spot Bitcoin ETF flows table. Source: Farside Investors
ただクリプトクアントのアナリストは、ビットコインが新たな史上最高値を達成するには、現物ビットコインETFを通じた強力な機関投資家の需要が必要だと主張している。「現物ETFの購入の回復は、ビットコイン全体の需要を押し上げ、対応する価格上昇につながる可能性がある」。
ビットコインのクジラが買い増し
サンティメントによれば、ビットコインの大口保有者(クジラ)の間で強い需要が続いている。特に、100~1000BTCを保有するビットコインアドレスは、過去6週間で約9万4700BTCを買い増ししている。「価格の不確実性が多くのトレーダーを仮想通貨から遠ざける中、主要な利害関係者(ビットコインのクジラ)は積極的に買い増している」。
Total BTC held by 100-1K wallets. Source: Santiment
これは、7月5日の安値5万3550ドルからビットコインの価格が13%上昇したことと一致しており、クジラがトークンを押し目買いしたことを示唆している。つまり、ビットコインの大口保有者は、来月にその価値がさらに上昇する可能性があると考えている。
BTC価格がペナントからブレイクアウト
ビットコインの価格は、8月5日の安値4万9557ドルで底を打った後、強気のペナント内で保ち合いとなっているようだ。
強気のペナントは、資産が強い上昇の後に三角形(ペナント)の価格レンジで保ち合いとなったときに現れる強気のパターンである。通常、このレンジを上方にブレイクアウトすれば、三角形の幅に等しい長さの利益目標を目指す。
ビットコイン価格は、今後数週間で同様のブレイクアウトシナリオを目指しているようだ。現在、ペナントの上部トレンドライン付近の6万300ドルを上回って取引されている。強気派がこの水準を維持すれば、そのブレイクアウト目標は現在の価格水準から12.4%上昇した6万8000ドル付近になるだろう。
BTC/USD daily chart. Source: TradingView
8月22日にビットコインが6万1800ドルを上回ったことで、価格は200日間指数平滑移動平均線(EMA)の5万9446ドルをサポートに戻した。これは、IntoTheBlockのデータが示すように、ビットコインが下値で強力なサポートを確保していることを示している。
IOMAPモデルは、200日間EMAが5万8653ドルから6万465ドルの価格レンジ内に位置しており、この範囲で約177万アドレスが91万9470BTCを過去に購入したことを示している。
Bitcoin IOMAP chart. Source: IntoTheBlock
この需要ゾーンからの買い増しがビットコインの価格を今後数週間でさらに押し上げ、BTCに対するポジティブな見通しをサポートする可能性がある。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。