ハイゼンバーグ・キャピタル創業者でカイザー・レポートのホストであるマックス・カイザー氏は、仮想通貨(暗号資産)ビットコイン(BTC)価格はすぐに28000ドルまで上昇するだろうと楽観視している。カイザー氏は、ビットコインの史上最高値である20000ドルはレジスタンスとして機能しない可能性が高いと考えている。

仮想通貨取引所クラーケンやビットスタンプの初期投資家として知られるカイザー氏は、次のように述べている。

「ビットコインの20000ドルはレジスタンスにはならないだろう。28000ドルまではどんなレジスタンスもない。28000ドル到達後にはわずかな調整があるものの、新たな勢いを持って10万ドルへの攻撃を開始する。」

過去12日間で、ビットコインの価格は9,200ドルから12,000ドルまで上昇し、過去1年間で最高値圏となっている。ビットコインとイーサリアムが急騰する中で仮想通貨市場は、この2銘柄の恩恵を受けている。

カイザー氏が10万ドルのBTC予想を再確認

カイザー氏は、この1ヶ月間のビットコインの上昇から、中期的なトレンドについての持論を繰り返してきた。カイザー氏は、BTCが28,000ドルを突破し、最終的には6桁の史上最高値を目指すと予想している。

ビットコイン価格が1万1000ドルを突破した7月下旬、カイザー氏はBTCが6桁台になる可能性が高いと述べた。それ以来、BTCは10,400ドルを重要なサポートレベルとして確認し、その勢いを維持している。同氏は、次のように述べている。

「28000ドルは反落が見られる前の段階で影響を及ぼす、その後、我々は6桁に向かう」

しかし8月2日、コインテレグラフが報じたように、ビットコインは6月中旬以来の大規模な下落を経験した。ビットコインの価格は15分以内に12,000ドルから10,500ドルまで急落し、市場全体で10億ドルが清算された。

The price of Bitcoin sees a sharp drop in a short period

(出典:トレーディングビュー「短期間でのビットコインの急落」)

カイザー氏やその他の著名人は、この動きに動じず、このプライスアクションを調整と考えているようだ。オーバーレバレッジとローレバレッジのロング契約の両方が1時間足らずで清算され、市場は冷え込んだ。

仮想通貨トレーダーのスコット・メルカー氏は、下落が発生する前に、多くの弱気の分岐点があったと述べている。短期間にこのような強力な上昇があったことから、過熱した市場を安定させる必要があったようだ。

「BTCの1時間のローソク足で、(ほとんどが数分で)1700ドルの非常に高いボリュームがあり、イーサを含めて大量の売りがあったって?いいね。私が指摘したように至るところに弱気のディップがあったようだね。」

短期的にアルトコインを押す声も

短期的には、一部のトレーダーは、ビットコインやイーサなどの主要な暗号通貨が低いボラティリティを示すと予想している。大きな値動きがあった後、BTCはレンジを確立し、数週間の間、横ばいの動きを見る傾向がある。

アムステルダム証券取引所のトレーダーであるマイケル・ファン・デ・ポッペ氏は、アルトコインが恩恵を受けるだろう予測している。

「最も可能性の高いケースは、ビットコインとイーサリアムがレンジを決定する際にボラティリティが発生することだ。しかし、時間が経てば(1週間から2週間)、これは下がり始めるだろう。あなたは何をしなければならないのか?そう、アルトコインの押し目を購入しよう。みんながビットコインに集中している間、アルトコインに焦点を絞るべきだ。」

トレーダーの短期的な予測は様々だが、多くの投資家は2021年に向けた中期的なトレンドに前向きだ。米ドルの下落や流動性の上昇など、様々なマクロ要因がビットコインの勢いをさらに後押しする可能性がある。

ビットコインの価格モデル「ストック・フローモデル(S2F)」の生みの親として知られるPlanBもまた、BTCが10万ドルに到達する軌道に乗っていることを再確認した。同氏は、BTCは6桁に到達するために「完全に軌道に乗っている」と述べた

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン