米ナスダックに上場している大手資産運用会社ウィズダムツリー(WisdomTree)は仮想通貨(暗号資産)ビットコイン先物取引を投資対象とするETFの立ち上げを検討している。
17日に米証券取引委員会(SEC)に提出された書類によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のビットコイン先物に純資産の5%まで投資するETF「ウィズダムツリー・エンハンスド・コモディティ・ストラテジー・ファンド」を申請した。
今回の申請では、純資産の大部分をエネルギーや工業用金属、貴金属、農業用商品に投資するもので、ビットコインは全体のわずかだ。
ビットコインETFについては、ウィズダムツリーやバンエックなどの企業が過去にも立ち上げを目指していたが、全て失敗に終わっている。
SECはビットコイン市場の規模や価格操作の可能性、機関投資家向けカストディの課題などを問題にしてきた。ただ、今回のように純資産の一部をビットコイン先物に振り分けるETFの申請は初めてだ。
CMEの現物決済のビットコインの先物市場はここ数ヶ月で着実に成長。5月には建玉が高水準を記録した。さらにポール・チューダー・ジョーンズなどの大物投資家もポートフォリオの2%に含めるなど、ビットコイン先物への関心は高まりを見せている。