IoT(Internet of Things:モノのインターネット)に特化した仮想通貨IOTAの普及を推進する非営利団体IOTA基金が22日、独フォルクスワーゲン社の最高デジタル責任者(CDO)であるヨハン・ユングビルト氏を監査役として迎えたと発表した。

 ユングビルト氏は「IOTAはマシン間取引のスタンダードとなるポテンシャルがある。素晴らしい技術であり、自動車業界やテクノロジー企業、またその他の重要なプレーヤー達がIOTA基金に参加するのも頷ける」とした。

 IOTA基金はIoTデータをやり取りするプラットフォームを運営する。これは、IoTに接続された様々なデバイスから採取されたデータを、それを必要とするデバイス等と交換し活用するもので、マイクロソフトや富士通、ドイツテレコム、ボッシュ、PwC等大手がプロジェクトに参画している。また、IOTAトークンは従来のブロックチェーンではなく「タングル」と呼ばれるDAG(有向非循環グラフ)という仕組みを採用しており、ビットコイン等とは違って取引コストがかからないため、デバイス間のやり取りに向いていると言われる。

 特にドイツの自動車業界から注目されており、昨年12月には、自動車部品大手のロバート・ボッシュがグループ会社のベンチャーキャピタルファンドを通して大量のIOTAトークンを投資目的で購入した。さらに、ボッシュからホンチュアン・ジャン博士がIOTA基金の諮問委員会に参加している。

 現在IOTAは時価総額ベースで第11位の仮想通貨となっている。今年1月4日に4.5ドルをつけて以来反落しており、日本時間で25日正午現在は約2.5ドルで売買されている。

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