コミュニティ、開発者、マイナーたちのサポートの方向性が枝分かれしてしまったことを受けて、イーサリアムの共同創設者、Vitalik Buterin氏は、現在のイーサリアムの価値を上回るようなことがあっても、イーサリアム・クラシックを支援することは一切ないと、自身の意見を明白にしている。

8月1日、Buterin氏はイーサリアムの開発に専念するとのアナウンスを行っている。Coinbaseを含む注目すべき企業や他の開発者たちは、継続的なButerin氏やイーサリアムに対してサポートの姿勢を見せており、ETCに関連した機能や取引サービスの提供を拒否している。

しかしながら、マイナー、開発者、取引所などからのイーサリアム・クラシックへのサポートは7月下旬以降指数関数的に伸びており、イーサリアムコミュニティのメンバーたちは、イーサリアム・クラシックが生き残った場合を考えて、Buterin氏やイーサリアム財団がイーサリアム・クラシックに移行する可能性を熟考し始めている。

Buterin氏の反応は明快且つシンプルなものだ、「私は未だETCをサポートする気はありません」、と述べ、「私は100%、ETHの開発だけを続けます」、と結んでいる。

Buterin氏の発表がソーシャルメディアでリリースされてからほどなくして、Bitfinexのセキュリティ侵害を証拠に、彼のプリンシプルと精神性を激しく非難する者もビットコインコミュニティの中から出てきている。

ビットコインの価格を20%近く下落させたBitfinexのセキュリティ侵害の件により、イーサリアムネットワークに関連しているthe DAOに対しては2倍近いダメージが生まれている。しかし、ビットコインネットワークをハードフォークしBitfinexのビットコイン資金をリストアするという提案は目下冗談として鼻で笑われている。何故ならその選択は一般的に暗号通貨の基本原理に反することであるからだ。

 

市場の選択

 

増加し続ける開発者や起業家たちはイーサリアム財団に対して市場がどちらのチェーンを選択しても支持するように働きかけており、メジャーなマイニング・プールや開発者たちはイーサリアム・クラシックのサポートを開始している。

Digital Currency GroupのCEO、Barry Silbert氏は、長期的な目で見ればイーサリアムの成功のためにもイーサリアムの開発者たちが市場による選択に従うだろうと信じているようだ。

 

「イーサリアムの開発者コミュニティが枝分かれしてしまっているのは悲しいことです。ETHかETCか、市場がどちらを選択するにせよ、皆が結束するべきです

 

― Barry Silbert (@barrysilbet) 2016年8月3日